「紙」のはなし 【印刷・情報用紙って?】

ペーパーレス化が進む昨今ですが、印刷屋さんとは切っても切れない「紙」。
調べていくと細かい分類や、とてもまとめ切れないほどの種類があり…それでも、少しずつ「紙」の分類や種類などまとめておこう!ということで「紙のはなし」シリーズを始めたいと思います。
 紙の分類
まず紙は「洋紙」と「板紙(一定以上の厚さがある紙)」、日本に昔からある手漉きの「和紙」の3つに大きく分けられます。
ここからさらに「洋紙」は「新聞巻取紙」、「印刷・情報用紙」、「包装用紙」、「衛生用紙」、「雑種紙」に分類され、プリントハウスで取り扱っている紙のほとんどは「印刷・情報用紙」に分類されます。
今回は「印刷・情報用紙」を細かく見ていきたいと思います。
 印刷・情報用紙の5つの分類

(1)塗工印刷用紙(塗工紙:とこうし)
その名の通り、紙の表面に塗料が塗られている用紙です。
「印刷前から塗料が塗られているということは、白い紙ではないのかな?」と思いそうですが、白い用紙でも塗工紙です。
艶を出したり色の再現性を高めるために塗られています。
塗料を塗られる元の用紙や、塗料の量によって「アート紙」「コート紙」「軽量コート紙」などさらに分類されます。
印刷の定番用紙「コート」「マットコート」などが含まれます。
表面の仕上げによっても分類があるのですが、そちらは後述します。

(2)微塗工印刷用紙(微塗工紙:びとこうし)
上記の塗工紙より少ない塗料(12g/m2以下)を塗工した用紙です。こちらも名前の通りですね。
比較的新しい品種の用紙です。

(3)非塗工印刷用紙(非塗工紙:ひとこうし)
塗料を塗られた紙があれば塗られていない用紙もあります。それが非塗工紙です。
ただ、筆記性や表面強度を上げるために薬品が塗布されていることはあります。
化学パルプの使用割合によって「上級印刷紙」「中級印刷紙」「下級印刷紙」などに分類されます。
光沢はないけれど筆記性が高い「上質紙」が含まれます。

(4)特殊印刷用紙
色上質紙」「官製はがき」「ファンシーペーパー」が含まれます。
「ファンシーペーパー」とは色が付いた紙や、表面に凹凸のある紙、鏡面のように滑らかになっていたり模様が入っていたりと様々な特徴のある用紙の総称です。
プリントハウスで取り扱っている中だと「マーメイド」や「ペルーラ」などがファンシーペーパーになります。

(5)情報用紙
文具やOA関係に使われることが多い用紙です。「ノンカーボン紙」や「複写用紙」、「フォーム用紙」などが含まれます。

プリントハウスで使用している用紙のほとんどは(1)〜(4)に当てはまります。

 表面の仕上げ:グロス・マット・ダル

塗工紙は表面仕上げの種類によって分類されることもあります。

全面に光沢のある塗工紙が「グロス」、光沢が抑えられているものが「マット」、用紙自体の光沢は抑えられているけれど印刷した部分(インクの乗った部分)は光沢が出るのが「ダル」と呼ばれています。
「マット」と「ダル」は白紙の状態ではなかなか見分けることができません。
一般的に、写真など画像がメインの印刷物であれば「グロス」、文字を読ませるものや落ち着いた仕上がりにしたい場合は「マット」や「ダル」がオススメです。

コートは全体に光沢のある用紙、マットは光沢が抑えられた用紙、ダルは白紙面は光沢を抑えつつ印刷面に光沢が出る用紙です。

 まだまだ沼の入り口
今回はここまでです。
「紙」の沼をどこまで掘っていけるかわかりませんが、ぜひ次回以降もお付き合いください。

                                                 

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