再生紙ってどんな紙?

前回、環境に優しい用紙をご紹介した際に省略した「再生紙」について、今回は基本的な部分をまとめていきたいと思います。

 そもそも再生紙とは

再生紙とは、古紙パルプを配合して作られた紙のことです。
古紙=一度使用された紙が再び紙に生まれ変わっているから「再生」紙ですね。
前回紹介したFSC森林認証紙の中にも「FSCリサイクル」や「FSCミックス」という古紙を再利用したものがあります。

古紙パルプの配合率は用紙やメーカーによってそれぞれで、「再生紙使用(R)マーク」によって配合率を表示することができます。
Rマークは届出不要で使うことができます。
古紙パルプ配合率が100%であれば「R100」、古紙パルプ配合率が70%以上であれば「R70」となります。
※Rマークをご利用の場合、使用する再生紙や古紙パルプ配合率については事前にお問い合わせください。

3R活動推進フォーラム「再生紙使用(R)マーク」(別ウインドウ)

再生紙使用マークの画像

「古紙パルプ配合率が70%とか80%とか…再生紙って古紙パルプだけで出来てるんじゃないの?」と思った方もいるかもしれませんが、古紙パルプの配合率が何%以上だと再生紙と呼ぶ、というはっきりした定義はないようです。
 紙が生まれ変わるまで
家庭やオフィス・店舗、印刷や製本の工場などで発生した古紙は回収され、古紙問屋を通して製紙メーカーが購入します。
一度使用された紙のすべてが「古紙」として回収できるわけではなく、ピザやケーキの箱など食品を直接包装した紙や石けんなどを包装して臭いのついた紙など「禁忌品」と言って回収出来ないものもあります。
また、古紙の品質や特徴に応じてどの紙の原料になるか異なるため、回収に出す際はしっかり分別しましょう!
公益財団法人 古紙再生促進センター「紙リサイクルの基礎知識」(別ウインドウ)

製紙工場では、古紙を温水と薬品で溶かしゴミや細かいチリを取り除いていきます。
その後、洗剤を入れてインク・塗料・填料(てんりょう)などが取り除かれて繊維だけが残り、さらに薬品を混ぜて繊維を漂白、きれいな水で洗って脱水し「古紙パルプ」が出来上がります。

古紙には様々な色が含まれているので、混ぜて溶かしたものは灰色になります。
きれいな白いパルプにするには漂白のための薬品やエネルギーを多く使用する必要があり、かえって環境負荷が高くなってしまいます。
また、漂白・洗浄を繰り返すほど繊維が傷んで廃棄されるパルプも増えてしまいます。

そこで、新品パルプと古紙パルプを混ぜた再生紙が作られます。
白い新品パルプを混ぜることで漂白の負担を減らし、繊維の強度も補うことができるので廃棄されるパルプを減らすこともできます。

もちろん用途によって古紙100%の製品も作られています。
製造時のコストや環境への負荷と用途によって求められる白色度・強度のバランスが古紙配合率に現れているのかもしれませんね。

古紙再生の流れ

 再生紙のご利用について…
現在、プリントハウスでは再生紙のご注文はお見積もり〜用紙を取り寄せての対応となっております。
2019年頃からのことですが、ペーパーレス化が進んで紙の生産量が減っていることや古紙が品薄となったことで在庫が不安定な状況が続いているためです。
再生紙をご利用の場合は納期に余裕をもってお問い合わせいただくか、FSC森林認証紙への切り替えなどもぜひご検討ください!

                                                 

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