上製本 記念冊子の製作事例(2)

■お客様(デザイン):株式会社YPR様 
■製本協力:有限会社篠原紙工様    

(株)YPR様よりご依頼を受け、セミオーダーレオタードブランドstina様の10周年記念冊子を製作いたしました。

第2回は表紙についてご紹介します。

 ①上製本の表紙について
上製本の表紙は本文とは別の工程で作成し、基本は印刷した表紙で厚紙の芯を包んでいます。
表紙は本文より一回り大きくなり、その差は「チリ」と呼ばれます。

上製本の表紙、チリの図

今回の冊子ではさらに「箔押し(はくおし)」と「題箋貼り(だいせんばり)」の加工を行なっています。
 ②箔押し
箔押しとは、金箔や銀箔などを熱と圧力で転写する加工です。
厚紙を包んだ後の表紙・背表紙に金箔でタイトル・ロゴマークを転写しました。
箔を押した部分は少し凹みます。
箔押しの画像
 ③題箋貼り
文字と画像のレイアウト案を見て、製本にご協力いただいた篠原紙工様よりご提案いただいたのが「題箋貼り」です。
題箋貼りとは、和綴じ(糸で綴じた日本の伝統的な製本)の冊子でよく見かける、タイトルなどを書いた別の用紙を表紙に貼るものです。
今回は中心の画像部分を印刷して表紙に貼っています。
画像を貼る部分はあらかじめ凹ませてあります(空押し)
題箋貼りの作業の画像
今回のように画像の周りに余白を多くとるデザインの場合に効果的です。
また、余白部分は色紙や布を使うことで印刷した紙よりも色に奥行きが出たり、質感をプラスすることが出来ます。
画像を大きく使うデザインや、色紙・布で使用したいイメージに近いものがない場合には印刷がおすすめです。
仕上り、仕様についてもぜひご相談下さい!

次回は本文についてご紹介します。