印刷の「抜け穴」対策

避けるのが難しい印刷のトラブルに「ピンホール」というものがあります。
どんなトラブルなのか?少しでも避けるためにできることは?をまとめていきたいと思います。

 ピンホールとは
「ピンホール」という言葉は「針でついたほどの小さな穴」という意味で、印刷用語では「インクが乗らなかった小さな白い点」を指しています。
印刷する用紙そのものやブランケット、ローラーなどに小さな異物が付着したまま印刷すると、その部分にインクが乗らず白抜けしてしまうのです。
紙粉(紙の断裁した切り口から発生する切りくずや、用紙表面から剥離した繊維のかけらなど)や埃が原因になっていることが多いです。
ピンホールが発生した際、印刷の網点に紛れてしまうものであればわからないのですが、濃い色のベタ面では特に目立ってしまいます。
インクが乗らず白く抜けてしまっている小さな穴をピンホールと言います。
 どうしたら防げる?

残念ながら、現在のところ「100%防げる」という方法はありません…。
プリントハウスでも印刷〜梱包の過程でのチェックが第一、そしてピンホールが発生する可能性が高そうなデザインであればデータチェックの段階でご連絡させていただくことがあります。
では、デザイン・データを作成する上で出来るピンホール対策とはどのようなものでしょうか?

例えば「黒」のベタ面を作る場合は、「ブラック」1色で作成したベタではなく、「シアン」「マゼンタ」「イエロー」も混ぜた「リッチブラック」にすることで、どこか1色の版に異物がついていたとしても他の色が重なることでピンホールが発生しにくくなります。
ただし、ブラック以外のインクも使う=フルカラー印刷の扱いとなってしまうので、モノクロ印刷を想定していた場合は余分なコストが掛かってしまいます。
また、印刷する用紙の質によっても発生する確率が変わります。
比較的ピンホールが発生しにくいものとして、プリントハウスでは「マットコート」をおすすめしておりますが、仕上がり・デザインを考えると「違う紙が使いたい…!!」と思うことは往々にしてあるもので…こちらも悩みどころです。
さらに調べてみると「2回印刷する」という対策もあるようです。
備忘録担当の記憶の限りではプリントハウスでこの方法を行った実績はありませんが、余分にコストがかかるし見当ずれのリスクが高まるだろう…と考えられるので、こちらも絶対の解決法ではないのかなぁと思います。
 100%は難しくても…
今回はなんともスッキリしない備忘録となってしまいました。
しかしより良い仕上がりを目指して、予算・デザイン・こだわり・ピンホール対策…この兼ね合いに迷った際は、ぜひご注文の前にもご相談ください!

                                                 

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