「紙」のはなし【包装用紙って?】

以前「「紙」のはなし【印刷・情報用紙って?】」にて、紙の分類をご紹介しました。
その中から今回は「洋紙」の分類の一つ、「包装用紙」についてまとめてみようと思います。

 包装用紙とは

以前の記事で紹介した「印刷・情報用紙」が印刷適正を重視しているのに対して、包装用紙は強度に重点を置いています。
包装用紙は、パルプを漂白していない「未ざらし包装紙」とパルプを漂白した「さらし包装紙」に分かれ、下記のように分類されます。

包装用紙 未ざらし包装紙
(茶色い用紙)
重袋用両更クラフト紙
…肥料、セメント、米などを入れる大型袋に使用されます
その他両更クラフト紙 一般両更クラフト紙(両更クラフト
特殊両更クラフト紙(半更クラフト
その他未ざらし包装紙 筋入りクラフト紙
片艶クラフト紙
その他未ざらし包装紙
さらし包装紙
(白い用紙 ※)
純白ロール
さらしクラフト紙 両更さらしクラフト紙
片艶さらしクラフト紙(片艶白クラフト
その他さらし包装紙 薄口模造紙
その他さらし包装紙
※さらし包装紙には紙を染めた色クラフト紙も含まれます。
表中の青字で書いた用紙はプリントハウスで印刷にご利用いただける用紙です。
重袋用の包装紙に対して「軽包装紙」と呼んでいます。
続いて、3種類をそれぞれご紹介します。
 軽包装紙印刷で使える用紙
両更クラフト86.5kg (1)両更(りょうざら)クラフト
茶色くてザラザラとした、紙袋によく使用される用紙です。
強度を高めるために、パルプを漂白していないので茶色く、漂白のための薬品に「晒(さら)していない」ので「未晒(みざらし)クラフト」と呼ばれることもあります。
ちなみに「両更」という言葉の意味はあまりはっきりしていないようです…。
半更クラフト75.5kg (2)半更(はんざら)クラフト
両更クラフトと比べると薄い茶色で、多くの茶封筒に使用されている用紙です。
白い用紙よりは漂白が抑えられているので、半分だけ晒した半晒(はんざら)クラフトです。
薬品に晒してはいますが、上述した用紙の分類の中では「未ざらし包装紙」の「特殊両更クラフト紙」に分類されます。
意味から考えると「半晒」という表記が一般的なのかと思いますが、プリントハウスでは「半更」と表記しております。
片艶白クラフト69kg  (3)片艶白クラフト
両更クラフト・半更クラフトと異なり晒クラフトパルプを原料として作られているため、白色のクラフト紙です。「晒(さらし)クラフト紙」とも呼ばれます。
印刷用紙と比べると強度があり、表面は平滑性があるため印刷適性も備えています。
紙袋や包装紙としてよく使用されます。
なお、ご指定のない限り通常はツルツル面に印刷いたします。
 クラフトのイメージ
両更や半更の茶色い紙を使用すると、ナチュラルで素朴なイメージの印刷物を作成できます。
そしてエコっぽい。
実際、漂白を行わないので環境負荷は低いようです。
一方で再生紙かと思いきや、強度を重視しているため古紙が含まれていないものも多いようです。
なお、現在プリントハウスで使用している半更クラフト(Gオリンパス)は古紙パルプが40%以上配合されています。(※2022年5月時点での状況です。)

また「クラフト」という名前で手作り感もあるなぁと思っていましたが、クラフト紙の語源はドイツ語の「kraft(=力)」で、手工業などを意味する「craft」ではないそうです。

なるほどですね!

                                                 

クラフト紙印刷をぜひお試しください!

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